自家焙煎とハンドドリップ「mie coffee」さん
片山津温泉総湯の向かいに、とっても感じの良いコーヒーショップがあるんです。
それは「mie coffee（ミーコーヒー）」さん。
オーナーの寺田いづみさんは、京都や大阪で暮らした後に地元の石川県に戻り、片山津温泉総湯前にあるビルの1階で、2018年10月からこのお店を始めました。
元々はパン職人をしていた寺田さん。どういう経緯でコーヒーショップを始めたのでしょうか？
寺田さん：「自分がお店を出すときにはコーヒーもおいしいパン屋さんがしたいなと思い、コーヒー店に勤めたことをきっかけにコーヒーにはまってしまって。焙煎にもどんどん興味が出てきて、コーヒー店を始めるに至りました。私自身、スペシャルティーコーヒーというものに出会って『コーヒーって、こんなにフルーティーだったり、豊かなフレーバーがあるものがあるんだ！』と衝撃を受けて。そこからコーヒーの魅力に引き込まれました」
当時は京都で働いていらっしゃいましたが、まだスペシャルティーコーヒー店が多くない地元でコーヒーの面白さをもっと伝えられたらいいなと、この片山津でお店を開くことにしたそうです。
お店の名前「mie coffee」は、寺田さんの下のお名前「いづみ」の「み」から名付けたそうです。シンプルで覚えてもらいやすい名前にしたかったとのこと。
「1杯のコーヒーから日々をほんの少し豊かに」
が、mie coffeeさんのコンセプト。
“暮らしが少し楽しくなるエッセンスになるようなお店”を目指して、日々営んでいらっしゃるそうです。
店内のコーディネートも寺田さんが行いました。一つひとつ吟味して揃えたテーブルや椅子、仲間と一緒に塗装したカシス色の壁、さりげなく置かれた本や雑誌、飾ってあるお花やリースなど、寺田さんの想いとセンスが感じられてとっても素敵です！
おすすめはなんと言っても、季節や気分で入れ替わる自家焙煎のハンドドリップコーヒー。常時数種類の豆からお客さまの好みを聞いて選び、その場で豆を挽いてハンドドリップ。
寺田さん：「コーヒー豆の種類や状態によって、その豆に最適なバランスの美味しさを引き出せるよう心がけています。コーヒー豆によって変わるコーヒーのいろんな表情を楽しんでいただけたら嬉しいです」
丁寧に淹れていただいた寺田さんのコーヒーは、一口飲んだ瞬間の香りとホッとする度合いが全然違うし、流れる時間がゆっくりになってくるように感じます。
mie coffeeさんには、地元のコーヒー好きや温泉街のお客さんはもちろん、向かい側にある谷口吉生さん設計の総湯目当てに県内外から建築好き男子も訪れます。
文学や映画、暮らしの趣味も素敵な寺田さんのお店に来れば、片山津や加賀市のいろんな文化的情報に触れられるのもうれしいポイント。
寺田さんに、片山津の魅力を伺ってみると、
寺田さん：「柴山潟や総湯の建築美、柴山潟の先には白山も見えたりとロケーションの美しさが最高です。水辺のあるまちが好きなので、日々働きながら癒されています。また、片山津は温泉地のなかでも、日常との距離感がより近い感じがしていて、日常と旅が交差するバランス感が風通しが良くて心地よいので気に入っています」
なるほど、これが片山津のなんとも言えないリラックス感の源なんですね〜。ますますこのまちが好きになりそうです。
今後は、コロナの影響もあるので様子を見ながらですが、パブリックカッピング（コーヒーのテイスティング）をしたり、より気軽にコーヒーの面白さに触れて頂ける機会をつくりたいと寺田さん。
片山津にmie coffeeさんがあって良かった。
お隣には人気のパン屋さん「ヒラクベーカリー」さんがあり、買ったパンをなんとmie coffeeさんの店内でコーヒーと一緒に食べても良い、という素晴らしいコラボレーションもあります！
そんなつながりも、片山津の人の温かさを感じさせてくれますね。
ちなみにmie coffeeさんの店舗工事を、besso片山津温泉の運営元であるノスタルジックカンパニーもお手伝いさせていただきました。mie coffeeさんのお仕事がきっかけで片山津に足を運ぶうちにこのまちに魅了され、bessoをつくることになったので、ご縁をいただいたことに感謝です。bessoの台所でお出ししているコーヒーも、mie coffeeさんにオリジナルでブレンドしていただいているんですよ。
これからも一緒に、片山津温泉のまちを楽しい場所にしていけたらと思ってます！
総湯に行った際や片山津散歩の際に、ぜひ寺田さんのコーヒーを飲みに訪れてみてください。
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mie coffee
●Instagram @mie_coffee
定休日：火・水曜日
OPEN：10:30〜17:30
住所：石川県加賀市片山津温泉乙69-39
＊片山津温泉総湯の目の前です。
文／マイマイ